先日、知人から「羽間のいちじくはいつ頃から出始めるのか?」と問い合わせがありましたので品種特性も含めてこちらにまとめてみようと思います。
はざまいちじくについて
はざまいちじくの品種
一般的に『はざまいちじく』と呼ばれているイチジクの品種は西日本で生産が盛んな蓬莱柿(ほうらいし)です。
蓬莱柿はその奥深い香りと味わいで中高年層に強い支持を受けています。
その中でも羽間のいちじくは、地形特有の砂壌土や寒暖差といったイチジクを甘くする要因が手伝い、「濃厚な甘さ」が加わって他産地とは一味違うイチジクに仕上がるようです(もちろん栽培技術も要因のひとつです)。
余談ですが、東海以東の東日本では輸送しても傷みにくい桝井ドーフィンが主流で、日本全体のシェアも現在のところこの桝井ドーフィンが圧倒しています。
ただ、香川では「あの青臭い西洋種」と呼ばれ、絶望的なほど人気がないので桝井ドーフィン種を香川で栽培するメリットはなさそうです。
香川でもセレストなどの白いちじく、ビオレソリエスなどの黒いちじくが栽培されているところがあるそうです。
さらに余談ですが私の農園では20品種以上の西洋イチジクを養成しています。(いま数えてみたらいつの間にか20品種超えていました。。。)
はざまいちじくの出回り時期
ハウス栽培ものは7月20日頃から
露地ものは8月中下旬~10月中下旬頃まで
となります。
露地ものは生育期の天候が良ければお盆には出回り始めているようですが、
生産量が上がってくるのはやはりお盆が過ぎてからとなります。
また、2021年のように記録的な長雨が続くと生育が遅れ、8月末頃まで出荷できなくなる年も稀ですがあります(ハウスものや雨除けで出回っていたものもありましたが、やはり日照不足で甘さが上がらず苦労していたようです)。
また、出荷が終わる時期も10月の気温次第で変わり、早ければ10月半ばには終わってきます。
一方で、2021年のように10月初めに気温が急に低下して「今年は10月半ばには終わるかな?」と思っていたら、10月後半からの気温上昇で実の成熟が再開し、なんと11月上旬まで出荷できたという年もあります。
以上、簡潔ではございますが、はざまいちじくの出荷時期・出回り時期についてまとめてみました。
私どもの農園ではいちじくの生産量はそれほど多くないため、知り合い経由の出荷がメインになりそうですが、もしご用命がございましたらご対応できる可能性もありますので、当サイトもしくは各SNSからご連絡をいただければ幸いです。
今年もおいしいイチジクが生産できるよう努めてまいります。