イチジク23品種!栽培の記録_2022年まとめ

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羽間Figgyの露地イチジク!
無事に(?)植付け1年目を終えることができました。
2022年シーズンの記録を品種ごとにまとめてみましたので、イチジク好きの皆さまにおかれましては、気になる品種がありましたらぜひご覧ください。

品種によってはまだ結実していないものもあり、情報としては不十分かと存じますが、暖かく見守っていただけますと幸いでございます。

No.1 蓬莱柿(ほうらいし)はざまいちじく

『はざまいちじく』として香川県で愛され続けている品種です。
当ファームに植わっているものは、25年程前に先代(配偶者の祖父)が急逝する直前に挿し木されていたものが祖母によって細々と受け継がれてきました。
当時穂木をもらったのは、近所のいちじく農家さんからで、その昔に皇室へいちじくを献上した品を出した家であると聞いております。

このような経緯もあり、蓬莱柿の出荷は未だ祖母が担っております。
私は論文などで得た知識でアドバイスをしたり剪定といった管理の部分がメインでして、販売は個人的に注文をうけたものを出す程度。
数年後に本格的に受け継ぐ予定です。

No.2 ディグレド(ディグリード)

はざまFiggyとして最初に植えたイチジク2品種のうちの一つです。
今シーズンはコンテナ栽培から露地へ移植を行いました。

路地に植えると一気に大きくなりますね。
3年生ともあり、実をたくさんつけてくれましたが、鳥害、蜂の居座りにより満足な収穫が叶いませんでした。次シーズンは何とか販売へこぎ着けたいと考えています。

No.3 モントファベット(モン・ファベ)

ディグレドとともに、はざまFiggyとして最初に植えたイチジクのうちの一つです。
モントファベットも準備期間のコンテナ栽培1年を経て、露地へ移植しました。

モントファベットも3年生で実芽をたくさんつけてくれていたのですが、落果が多く発生してしまいました。
失敗の原因は、畝を高くし過ぎてしまったこと。
明らかに他のいちじくに比べて乾燥させてしまっていました。

コンテナ栽培のときに食べたあの甘さを楽しみにしていたのに、こちらも本年はあまり穫れず残念でした。

しかししかし、気温が下がってきた10月にまとまって穫れた時がありまして、そのときのモントファベットは飛び切り甘かったです。
糖度を測ってみると26度辺りを示していて、自然と笑みがこぼれてくる美味しい甘さでした。

次シーズンはかん水を工夫して、甘くておいしい果実をたくさん穫りたいですね。

No.4 ブリジアソット・グリース(ブリジャソット、ブルジアソット)

コンテナ栽培2株ではじめて、根腐れを起こしかけていた元気のない1株を露地へ移植しました。
コンテナに残った元気な株はあの「銀の土」を使用して対照実験をしていた側の1株だけでした。
「銀の土」とイチジクの相性の良さがすごいこと。。

コンテナ栽培を続けたブリジアソットグリースの方は見事に実をつけてくれて、家の庭にあるため鳥害も少なく、美味しく食すことができました。

露地の方は、根腐れ状態から立ち直るための時間がかかり、本年は根と枝を伸ばす程度に終わりました。来シーズン以降に期待です。

No.5 コナドリア

コナドリアはコンテナ栽培2株ではじめて、根腐れ症状から路地へ移植したグループです。

根腐れの程度は1株がひどく低成長でしたが、症状が軽かった1株はすくすくと育ち、実をつけてくれました。
鳥害をうけながらも、完熟果を一つだけ食すことができました。

その時の美味しさの衝撃は今でも忘れません。
さすが、コナドリアを産地化しているところがあるだけのことはあります!

次シーズン、拡張するイチジク畑に多く植える品種に決定しました!!

No.6 ビオレット・ド・アルジェンテイル

ビオレット・ド・アルジェンテイルははざまFiggyにおいて植付け2番手グループに入る品種です。
準備期間にあたる開園前年の秋に苗木を仕入れました。
知名度もほとんどなく、どのような味がするのかもよくわからなかったのですが、3年生にあたる今シーズンは見事に実をつけてくれ、食すことができました。

モントファベットやディグレドもそうだったのですが、あまり期待していなかった品種だったのに美味しくてびっくりでした。

植付け本数を増やしたい品種となりましたが、成長がゆっくりで穂木が確保できなかったのが残念です。

No.7 ビオレ・ソリエス

巷で「黒いダイヤ」と呼ばれるビオレソリエス。
近年は日本中で産地化が進められています。
なので当ファームでは増やすことはしないかなと考えていました。

ただ、栽培が難しい品種ということで、私の栽培技術を証明するために「植えて見事に実らせてみよう!」と導入に踏み切りました。

そんな感じであまり重要視していなかったのですが、実がなってくると綺麗な漆黒!
初めて目にした祖母も、「この黒いのはけっこうな(いい感じの)いちじくじゃな」と見た目から太鼓判。

味も上品な甘さで甘ったるくなく、ほのかに酸味も感じられて、率直においしい。

とりあえずの導入から一転、次シーズンから栽培本数を増やすことにしました。

No.8 ロードス

イチジク同士で似たような品種もある中、ロードスは特徴がはっきりしています。

1.強い酸味と風味

2.鮮やかな赤色の中身

「美味しい!」という人もいれば、「苦手」という人もいます。好き嫌いがはっきりと出ます。
私個人の感想としては「そんなに・・・」でした。
赤色が綺麗だし酸味がしっかりあるし、生食よりかは料理や加工に向くかなぁと思っていましたが、ある日見学に来た農学部の女子大生が「美味しい!」ととても気に入ってくれていました。
ワインで酸味が強いものが好きな方には合うかも?

No.9 ヌアールド・カロン(ノアールK、スイートカロン等)

着果はしましたが実が熟すまではいかず、次シーズンに期待。

樹勢がバローネとともにかなり強いです。樹勢が強いと言われているビオレソリエスを完全に凌駕しています。

No.10 バローネ(バナーネ、ロングドゥート)

植付け初年度(2年生)からかなりの数の実が穫れました。
実も大きく、本シーズンの収穫量ダントツの一番でした。

白いちじくと言われているみたいですが、完熟すると赤紫色になります。

樹勢が大変強く、その勢いの強さは近所のいちじく農家さんも驚くほどでヌアールドカロンと2強です。
棒切れ1本の苗の状態から露地に植え付けて1シーズンで3m近くにまで高く伸びました。

樹勢が強い品種は実がなかなか着いてくれないと言われておりますが、このバローネは何のその、枝が伸びた分、たくさん実をつけてくれました。

シーズンのはじめは全く甘くなくて食感だけねっとりしていて、思わず吐き出してしまいました。
何度食べても同様のことが続いて「これはダメだ」とがっかりしていたのですが、秋に差し掛かり赤く熟すようになると一転して甘さがでてきて、「美味しい品種」となりました。

イチジクの奥深さを学ばせてもらえた品種です。

No.11 ブラック・ミッション(カリフォルニアブラック)

コンテナ栽培からの根腐れグループで路地に移植しました。

今年は特に実をつけることは無く、様子見の状態でした。

No.12 ゴールドファイガー(ゴールドフィグ、ゴールドフィンガー等)

YouTube動画を中心に人気が出ている品種を導入してみています。
鳥害が激しかったのですが、果実は何個か収穫できて試食もできました。

味は甘くて美味しいのですが、他の白いちじくのディグレドやグートディオールとの違い(果実の見た目、味)がはっきりとはわかりませんでした。

現在のところ、白いちじくの似通った品種は、「白いちじく」でまとめて扱った方がよいかもしれないと考えています。

No.13 グート・ディオール(グッドー)

グートディオールはビオレット・ド・アルジェンテイルと同時期に導入した2番手グループです。
なのでアルジェンテイルと同様、今シーズンは果実を穫ることができました。

完熟するまでにどうしても鳥害を受けてしまうのですが、たくさん実をつけると鳥たちも全てはつつききれないみたいで、生き残りを幾つか試食することができました。

珍しい品種ではないかもしれませんが、それだけ味が安定している証左なのかもしれません。
意外と味が良かったので植付け本数を増やすことにしました。

No.14 アーティナ

こちらもコンテナ栽培からの根腐れグループで路地に移植しました。

今年は特に実をつけることは無く、様子見の状態でした。
他の品種よりも勢いが特に弱くて、今後の成長が気がかりではあります。

No.15 アーチペル

アーチペルもコンテナ栽培からの根腐れグループで路地に移植しました。

今年は特に実をつけることは無く、様子見の状態でした。

No.16 パスティリエ(ルージュ・ボルドー)

棒切れ一本の苗からの植付け初年度で、初期は実芽をたくさんつけてくれていて、小さな赤ちゃん果実を眺めながら実の肥大を楽しみにしていました。
が、幼果は全て落果。他の品種は幼果がそのまま肥大してくれていただけに残念でした。
次シーズン以降に期待です。

No.17 ドリーミースイート(イスラエル)

苗仕入れの際、「聞いたことがあるような、無いような、どんな品種だったっけかなぁ」と薄い印象ながら、とりあえず導入してみようと入手した品種です。

シーズン終盤まで特に目立った動きもなく、他の植付け1年目の品種と同様に実は穫れないまま終わるかなぁと思っていました。

しかし、しかーし、10月も下旬に差し掛かる頃になっていつの間にか大きく肥大して口をぱっくりとあけているではないですか!!

「意外と大きくなるのね。そして他の白いちじくと違って皮が綺麗なまま♪」
そして味もバランスが取れていて良い!
印象が薄かったドリーミースイート(イスラエル)が一転してインパクトを与えてくれました。

次シーズンから植付け本数を一気に増やすことにしました。

No.18 レクーバ

レクーバも植付け1年目で果実をつけることはなかったのですが、葉っぱの形がとても整っていて印象に残りました。
葉の形の美しさではトップクラスだと感じました。

均整の取れた美しい葉を共有したくて写真に何枚も撮ってみたのですが、残念ながら写真ではうまく表現できずInstagramにもあげられませんでした。

綺麗な葉だっただけに、イチジクヒトリモドキに激しく食害されたときは泣きそうになりました。。
どのような果実をつけるのか、次シーズン以降に期待です♪

No.19 ノアール・シュクレ

こちらもコンテナ栽培からの根腐れグループで路地に移植しました。

今年は特に実をつけることは無く、様子見の状態でした。

No.20 ロンド・ボルドー(ロンドボーテックス)

寒い地域でも穫れると言われるロンドボルドー。
特徴的なのは葉の形です。深い切れ込みで一目でロンドボルドーだとわかります。

ロンドボルドーもある日突然、小ぶりな実が熟れているのを見つけて試食できました。
早生系のようですが、来シーズンはどのような穫れ方ができるのか楽しみです。

No.21 ネルゴラルゴ

ネルゴラルゴは今シーズン途中で仕入れた品種です。

苗木の状態が良く、実が着いた状態で運ばれてきて、露地に植え付けた後もそのまま熟して食すことができました♪

実の形が特徴的ですね。

次シーズン以降に期待です。

No.22 カドタ

知名度のあるカドタ。
当初は導入を見送っていたのですが、美味しいとの評判は絶えず聞こえてきていたので、せっかくなのでネルゴラルゴと同時に導入してみました。

ネルゴラルゴと同様に幼果が着いた状態だったのですが、露地に植え付けたその日からカラスにつつかれ続け、全ての幼果が落ちてしまいました。
その後に新たに幼果をつけましたが熟れるにはいたらず。

来シーズン以降に期待です。
鳥害を何とかせねば。。

No.23 ロイヤルビンヤード

ロイヤルビンヤードも上記のネルゴラルゴとカドタと同時に今シーズン導入しましたが、こちらは不織布大ポット苗でそのまま育てられるものでした。

当初から実がぶら下がっていましたが、なんとそのまますくすくと育ち、美味しく試食することができました。

お味の方は、、「おいしかった♪」としか記録が残っていないですね(汗
次シーズンに期待です。すみません。

なお、不織布製の鉢(ポット)でのイチジク栽培についてですが、一般的には水はけがよく、栽培に好影響と言われていますが、私の実体験と友人の体験からは、あまり良くないのではという考えに至っております。
一番の理由は、乾燥しすぎることです。
不織布鉢はサイドからも水分が蒸発していきますので、水やりは上からだけではなく、横からもしっかりとかける必要があるでしょう。
過乾燥を避けるために、サイドからの蒸発を抑制する対策が必要だと考えます。
真夏は当然ですが、気温が比較的落ち着いている時期でも、不織布鉢に直射日光が当たる状態は望ましくないでしょう。

2023年シーズンへ向けて

来シーズンはイチジク畑を倍以上に拡張します。
拡張畑には、初年度の試験栽培区画で良かった品種をメインに植え付けていく予定です。

既存のいちじく園については、鳥害とイチジクヒトリモドキと蜂を何とか防がなくてはいけませんね。アイデアはあるのですが、実現には少し時間がかかりそうです。

これからもたくさんの品種が植わった、ワクワクするいちじく園を作り上げていきます。
いちじく好きの皆さま、楽しみにしていてくださいね♪

Yuki-Izumi

Yuki-Izumi

松山⇒東京&千葉埼玉⇒松山など色々なところを渡り歩きながらまんのう町という田舎町に流れつきました。
流れ着いた先の義実家は20数年前まで古くからの専業農家でしたが、先代の急逝によりほぼ途絶。その状況でありながら細々とイチジクの樹は受け継がれていたところでした。
休耕地の活用を目指して令和3年度香川県立農業大学校技術研修科修了。
令和4年度よりイチジクと野菜の生産・出荷を開始しています。
農業大学校では本当に多くのことを学べ、特に農薬防除や衛生管理の分野は多くの時間をかけて学ぶことができました。
基本を大切にし、『農家自身が食べる農作物を食卓へ』お届けいたします。

過去には不動産鑑定・仲介、税理士事務所を経て、1級FP事務所を松山城の麓で経営し、並行して経理代行の仕事を営んできました。
いずれ農業と今までの経歴を絡めていけたらと考えています。

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