台風9号の強風による被害
2021年8月9日、台風9号が愛媛県のあたりを通過し、台風の東側にあたる当地域は暴風にみまわれ、イチジクの若木が根元から倒され、成木の葉はめくれ上がり弱い枝はちぎれ、大きな被害がでました。
近所のビニルハウスは頑丈な業者施工だったにも関わらずビニールは破け、骨組みは傾き、ナスの棚は倒れ、大変無残な状況になってしまっていました。
事前の天気予報では風速10m/s程度とそれほどでもなく、たいして警戒していなかったのですが、どうも聞いた話では局所的にまんのう町の羽間から高篠地区にかけてかなり強い風が吹いたらしく、このあたりの農家さんは何かしらの被害を被ったものと思われます。
琴平にある農業大学校のキュウリの棚も傾いてしまい、休日出勤で警戒にあたっていた教官が風の収まったあと棚を起こしたと聞きました。
自宅の窓から台風の暴風に揺られるイチジクの樹を眺めながら、「なんだこの風の強さは。予報よりかなり強くないか?」と感じるほどでした。
これほど樹が揺すられると、実に傷がついてしまい商品価値が落ちてしまいます。
めくれ上がった葉っぱのその後ですが、天候が回復すれば元どおり太陽に向けて葉を広げて戻るようです。
台風の2日後だったか、雨あがりを縫って、義祖母と2人で倒れたイチジクの若木を起こしたりしました。
イチジクは浅根性なので台風に吹かれると倒れやすいのですが、生命力が強いので起こしてあげて根っこの部分をケアしてあげれば何事もなかったかのように成長を続けます。
今回は台風通過後も雨が続き、足元がじゅるじゅるの状態で根のケアもままなりませんでしたので、状態が悪かった2本はその後の長雨もあり、葉を落として休眠に入ってしまったようです。
台風後の長雨による被害
台風だけの被害であればまだよかったのですが、今年は悪いことにその後長雨となってしまいました。
雨は8月下旬まで続き、イチジクの葉には黒い斑点が出てきて、台風までは双子果がたくさんできるほど豊作気味だったイチジクの実はその多くが枝についたまま腐ってしまいました。
義祖母のイチジク畑では山際の風通しの悪いところで特に腐る被害が多く、数えきれない程の腐敗果実を切り落としました。
果樹に限らず今年の長雨により学校の各種野菜も病気になるほどで、店頭の野菜価格も高騰しました。
その後、8月の下旬から天気が回復し、晴天が続くとイチジクも元気を取り戻し、8月の終わり頃には各農家さんのイチジク直売所で量が出始め、9月上旬から半ばにかけて最初の出荷ピークを迎えられたようです。
各農家さん台風と長雨のダメージを乗り越えて今年もイチジク出荷に至っていらっしゃいます。
9月に入ってからも天候は不安定なところがあり、今年はイチジク農家にとって厳しい年になりそうです。
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