※この記事を書いた日の後、糖度22度を突破しました※
先日、義祖母のイチジク畑で穫れたイチジクの糖度を測ってみました。
イチジクは水分が多い果実とはいえ、ねっとりとしたジャム状のため、不純物を取り除くのに少し手間がかかります。
アナログ式糖度計の場合は、不純物が多いとぼやけてうまく計測ません。
アナログ式をご利用の方でぼやけてしまうという方は種や繊維質を丁寧に取り除いてみましょう。
そうするとぼやけていた青と白の境目がはっきりしてくるはずです。
早速ですが、今回の計測結果はBrix糖度で16.2度ほど。
この時は2日ほど前に雨が降っていたので、もしかしたら一番良いときはもう少し高い数値が出ているかもしれません。(→後日、高い数値が出ました)
では、この数値が良いのかどうかですが、参考に(株)吉岡国光園さんの苗木カタログでは、
とカタログ数値が載っています。
ということで、羽間産いちじくの糖度はカタログスペックの上限付近であるようです。
なお、糖度について留意点といたしましては、Brix糖度は光の屈折率を利用して水溶液の“濃度”を測る方法でして、Brix糖度が高い=甘いというわけではありません。
「糖度計は、溶液中の濃度を測定しているので、糖の濃度を測定しているわけではありません!」
「糖度計」の製造元(株)アタゴさん訪問!!https://media.365market.jp/post_detail.php?post_no=10215
以前、120g以上の大きなイチジクの実が穫れたので糖度を測ってみたら17度を超えていました。
でもおしりの部分は大きく開いて乾燥気味だったし、食べてみるとやっぱり大味であまり美味しくありませんでした。
このようにBrix糖度は水分量が少ないと高めに出てしまう傾向がありますので、糖度を比較するのは果実の状態が良いもの同士で行う必要があります。
「野菜で言うと、ゴボウは水分量が少ないので、 糖度は高くでます」
(略)糖度は、同一種類の物質でしか比較してはいけない と!
「このミニトマトは、イチゴくらい甘い」 という表現を使ってはいけないのですね〜
「糖度計」の製造元(株)アタゴさん訪問!!https://media.365market.jp/post_detail.php?post_no=10215
このように、同じ畑で穫れたイチジクでも実の状態が悪いにもかかわらず(今回は乾燥により)糖度が高めに出ることがありますので、糖度の比較は出荷できるような良い状態のイチジク同士を比較する必要があります。
また、糖度が高ければ高いほどおいしいというわけでもなく、例えば羽間産イチジクの品種『蓬莱柿』はその独特な風味が人をやみつきにさせると聞きます。
私が感じている人気のイチジクは年齢層や性別によって異なってきて、
糖度が高くてとにかく甘い品種は若年層や女性に人気が高く、
蓬莱柿やブリジャソットグリースのように甘み以外の風味など味わいに奥行きのある品種は中高年齢層に人気があるようです(この2品種は糖度も高い部類に入るかもですが)。
いずれ私がイチジク生産を開始できた際には、甘み、酸味、香り、風味といった総合的な観点やご購入目的からおいしいイチジクをみなさまにご案内できたらと考えております。
では本日は羽間産イチジクの糖度についてのお話でした。
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