イラン産発芽

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種から発芽を試みたイラン産のイチジクがなんとか発芽してくれました。

種まきから実に13日目

毎日様子を伺い続けて、もうダメかなぁと思っていたところ、小さな小さな双葉が出ていることに気づきました。
本当に見逃しそうなくらい小さな双葉です。

そういえば樹木の種は殻が硬くて発芽が大変で、発芽しやすいように種を傷つけたらよいという説を聞いたことがありますが、実際のところどうなのでしょうか。

野菜を育てる感覚でいると、播種から発芽までの時間が長くてじれったかったです。

こちらは私の個人的な趣味で商業的にどうこうしようとは考えておりません。

中東産のイチジクは主にスミルナ種といって、受粉が必要な品種となります。
つまり花粉を実の中にある雌花につけなければ成熟しないのです。

トルコ産ドライイチジクの風味が濃厚なのは、種が受粉していて、例えば鶏の受精卵のように風味が上がるという説を聞いたことがあります。

そしてその花粉を作るのはイチジクの原産に近いカプリ種というグループのイチジクのみになるようです。

ということでスミルナ種が成熟して食べられるようになるには、まずカプリ種という品種のイチジクの存在が必要で、さらにそこから実の中の花粉を取り出して運んで、スミルナ種の実の中に入って雌花に受粉してくれる虫の存在が必要となるわけです。

この虫をイチジクコバチといって、各品種ごとにコバチの種類も違うという話を聞いたことがあります。日本にも沖縄方面に近い種がいるのだとか。

ところで、ここで疑問が湧きます。

カプリ種の花粉を受粉したスミルナ種の実の中にできた種からは、何種のイチジクができるのでしょうか?

カプリ種の方に振れて雄株ができるのであれば、花粉が入手できてしまいますね。

花粉が採取できればあとは何かしらの方法で雌株の実の中にある雌花に人工受粉させることができれば新しい品種ができるのかもしれません。

日本でも九州の方でイチジクの人工授粉に成功しているところがあるようですから、雄株ができれば可能性としては考えられるのかなと思ったりもします。

と、妄想を働かせつつ、あくまで私個人の趣味園芸の範囲で中東イチジクの成長過程を楽しみたいと思っています。

イチジク全般についての知識を身につけたい方にはこちらの書籍をお勧めしています。
写真も豊富でよくまとまっています。

Yuki-Izumi

Yuki-Izumi

松山⇒東京&千葉埼玉⇒松山など色々なところを渡り歩きながらまんのう町という田舎町に流れつきました。
流れ着いた先の義実家は20数年前まで古くからの専業農家でしたが、先代の急逝によりほぼ途絶。その状況でありながら細々とイチジクの樹は受け継がれていたところでした。
休耕地の活用を目指して令和3年度香川県立農業大学校技術研修科修了。
令和4年度よりイチジクと野菜の生産・出荷を開始しています。
農業大学校では本当に多くのことを学べ、特に農薬防除や衛生管理の分野は多くの時間をかけて学ぶことができました。
基本を大切にし、『農家自身が食べる農作物を食卓へ』お届けいたします。

過去には不動産鑑定・仲介、税理士事務所を経て、1級FP事務所を松山城の麓で経営し、並行して経理代行の仕事を営んできました。
いずれ農業と今までの経歴を絡めていけたらと考えています。

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