2022年のはざまいちじくは昨年と打って変わって天候(晴天少雨)に恵まれ、なんと8月のお盆前から収穫が始まっていました。
とはいえ、9月に入ってからは定期的な降雨によって出荷が難しくなるなど露地いちじくの難しさを実感した年でもありました。
さてさて、昨年(2021年)は10月の半ばには終わるかと思われていたはざまいちじくのシーズンですが、11月の高温により盛り返し、なんと11月に入っても出荷ができている状態でした。
では2022年の今年はといいますと、出荷はもう終わりです。
いちじくの葉は下の方から黄化・落葉しています。
うちの義祖母はもう仕舞いの作業に入ってしまいました。
片付けの前に、実っていた果実を採ってきてくれていましたが、甘みもそれほどなくて美味しくありませんでした。
気温の低下だけなら、昨年のようにまだ気温の上昇に伴って盛り返すことも考えられますが、今年はもう熟れそうな実が残っていないのでそれも難しそうです。
昨年、上記記事の最後に指摘したように、今年は貯蔵用分が不足していたのかもしれませんね。
今年のイチジクは10月前半の低温により葉が黄色くなっている部分が結構あります。
葉が黄化し始めた時期の果実再成熟の影響は来年どうでるか?https://hazama-farm.com/?p=134
葉の光合成能力が落ちているところに実の成熟が進んだため、蓄える方に回す養分が減ってしまうのではないかと(個人的に)懸念しています。
西洋イチジクは10月でも十分収穫できる
はざまいちじくの品種である「蓬莱柿」は、「早生日本種」と表記されることもあります。
つまり早生品種(わせ。収穫時期が早い)の部類に入るようです。
例えばビオレソリエスは晩生(おくて。収穫時期が遅い)と言われていて、地域によっては「11月にやっと実が熟す」ところもあるようです。
当ファームの西洋イチジクは今年が植付け年なので、正確な収穫ピークはまだわからないのですが、品種によって成長のバラツキがかなりあって、なかなか興味深かったです。
ロードスなんかは実の成熟が一番早く8月から採れていて、さらに10月に入った今でも順調に熟しています。樹の大きさは一番小さい部類なので、樹を大きくするよりも実を成長させるほうにエネルギーを使うのかもしれませんね。
バナーネも9月から実が収穫できるようになって、10月中旬現在でもまだまだ採れています。
2年目のモント・ファベットなんかも10月に入ってやっと安定してたくさんの実が熟れてきてくれました。
私は「蓬莱柿」一本で短期的に純粋な収益性を求めるよりも、こうやって様々な品種のイチジクを比べながら収穫して味見をして、イチジク豆知識を深めながら発展させていくのが合っているようなのでこのスタイルで行くことを目指しています。
将来的には「この料理に合うイチジクはこれ!」というようなイチジクソムリエみたいな立ち位置を築けたらいいなと思っています。
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